大学ぼっちが理系学部をサバイブするには

この度、修士学位号を取得し晴れて6年間の大学生活を終了しました。色々ありましたが、とりあえずよくがんばりましたと自分に伝えたいです。思い出話は長くなりそうなので、気が向いたら別でまとめることにします。

春の柔らかい陽射しを感じる日も出てきたこの頃、新大学生(あるいは在学生)の皆さま、友達はいますか?(唐突)日本社会では、学内に一人も友達がいない学生は「大学ぼっち」と揶揄され、友達がいないがゆえに様々な苦難と社会からの冷たい目線を受けなければならないらしいですね。そんな大学ぼっちになってしまった、あるいはこれからなる予定の皆さんに、大学というある意味特殊な環境を生き抜くためのアドバイス的な何かをお伝えできたらと思います。何故こんなこと書いてるかって?自分がそうだったからに決まってるじゃないですか。

そもそも大学生活に友達は必要なのか

前提として「友達」の定義から明確にしておく必要があるでしょう。俺ガイルの主人公、比企谷八幡の名言で「友達の定義とか言い出すやつは往々にして友達がいない」というのがありますが、そんなこと言われても困ります…

結論から言うと、自分が大学生活で大なり小なり困難に陥った時に、気兼ねなく助けを求められる人的資源のことを「友達」と呼ぶのなら、僕は必要だと思います。よくあるのが、出席点がある授業への代返(教授や大学によって厳しく罰せられる場合も見てきましたので自己責任で)、テスト範囲や授業の聞き逃し等の情報共有、過去レポの共有などでしょう。

はっきり言って、理系学部で全ての授業に遅刻することなく出席し、教授の話を一言一句聞き逃さず、漏れのない講義ノートを作成し、指定されたテスト範囲を隈なく対策するのは一部の特殊な人を除いて不可能です。時間も体力も自己規律能力も人それぞれですし、限りがあるからです。だからこそ、世間の大学生は少ないリソース(時間・体力・金)で単位ないし好成績を効率良く得ようと、そればかり考えているのです。人に頼る以外に、楽して単位を取れる手段があるでしょうか。多分ないです(断言)

私のことを話すと、大学2年時からは一応こういった場面で頼れる人がいましたので落単や低成績を回避できた場面は少なからずありました(実際には私からのギブが多かったようにも思いますが…笑)。サークルが一緒だったり、休日に遊びや飲みにいったりという仲では全くなく、限りなく「よっ友」に近い関係ではありましたが、学業における相互支援だけなら、このようなビジネスライクな関係も無いよりマシです。

一方で、昼飯を毎日一緒に食べたり、休みに遊びに行ったりなど深い関係の人を「友達」というなら、私は学内にそのような友達を無理して作る必要はないと思います。地元の大学に進学したなら高校時代の友人と遊ぶとか、都会であればアルバイトでできた他大学の人と友達になるとか、はたまたネット上で気の合う人を探すとか代替手段は色々ありますよね。1年生の春特有の浮かれた雰囲気に飲み込まれて、学内で無理やり作った波長の合わない友達に自分の貴重な時間を奪われるくらいなら、一人で本でも読んでいた方がいいんじゃないでしょうか。

結論としては、同じ学科に少なくとも一人、頼れる人を作っておきましょう。

大学ぼっちだと困ること

まず、大学ぼっちであることを気に病むのは結構時間の無駄です。あなたがぼっちかどうかなんて周りの人は気にもしていませんし、他人にとって至極どうでもいいことです。私は学部2年の真ん中でそのことに気づきました。学内に無駄な人間関係、どころか人間関係がないのでかえってメリットの方が多いかもしれませんね。

とはいっても、学内に人間関係ゼロは避けた方がよくて、それはやっぱり学業面で苦労することがあるからです。超優秀で勤勉な学生なら一人でもフル単もAA評価も楽勝です。私を含めた大多数の学生はそうではないので、ぼっち君だと大事な情報が得られなかったり、講義を欠席してしまった時に困ったりします。今だと大体の情報は、実は大学のオンラインシステムで見れたりするので、ぼっちであるが故の情報の取りこぼしってあんまりないんですけど、休講やら教室変更を口頭でしか言わない教授もいるのでオフライン情報も大事にしましょう。

あと困ることと言えば、就活のエピソードが薄くなりがちなのと、長期休暇にやたら時間が余ることぐらいですかね。

あと「はい、二人組作って〜」みたいなのは大学はほぼない(はず)のでそこは安心してください。
近くの席の人とペア作ってくらいはままあります。それなりに規模が大きい大学だと同じ講義に一人で出てる人なんてゴロゴロいるので、そんなに心配しないでいいと思いますよ。

学生実験・語学クラス・体育

私の通っていた大学では、学生実験と語学のクラスと体育は、ほぼグループワーク必須みたいな感じだったので、ぼっちには辛いところがありました。しかしながら、これらの講義は他人との関わりが強制であるがために、ビジネス友達を作るチャンスでもあります。また、グループワークだと会話に必死にならなくても同じ作業をしているうちに仲良くなりやすいと思います。ここで得た関係をビジネスパートナーシップへと発展させ、お互いにWin-Winの関係を築きましょう()。

「先週のレポートやった?」など、無難かつ共通の話題でいいので、できるなら適当な頼りになりそうな人に話しかけてついでに情報をゲットしましょう。

理系学部特有の罠

グループワークが多く、友達作りに好都合な環境に思われる理系学部の講義ですが、理系ならではの罠があります。それは、グループ全員が極度の人見知りで一切発言しないタイプの学生だった場合です。経験談ですが、誰一人話始めようとせず謎の気まずい時間が永遠に続いたことが何度かありました。挙げ句の果てに最後は全員スマホいじってる始末。そのくせ教授が見回りにくると謎の連帯感でグループワークやったふりを平然とします。理系学生のコミュニケーション力の低さ、というか度胸のなさを舐めてはいけない。

空き時間の過ごし方

大学が高校までと大きく異なる点として、講義がない時限(空きコマ)が存在したりしなかったりする点があります。人間関係に恵まれたものは、友達や恋人と学食で駄弁ったり、街へ繰り出してカラオケだのボーリングだので時間を潰したり、二郎に並んだりするみたいです(経験がないので想像です)。しかし、そういった友達がいない学生はどうしたら良いのか。私が実際やっていたことをおすすめ順に紹介します。

図書館とかの自習スペースにこもる

大体の大学には立派な図書館があり、自習スペースなるものがあります。基本的に私語厳禁なのでみんな黙々と勉強したりスマホいじってたりアニメ観てたりします。誰も「あいつぼっちでいるよ」なんて思わないですし、むしろ一人で利用する人が多い場所ですから、大学ぼっちには一番居心地の良いスペースではないでしょうか。場所によっては飲食も可能で、私はよく家から持ってきたカロメやクリーム玄米ブランで昼を済ませてました。

購買ウィンドウショッピング

通っている大学が小規模だと大学生協が充実していないかもしれませんが、私のところは購買が結構大きくてパン類・カップ麺からマニアックな書籍や文房具まで、結構品揃えが充実していました。暇な時、特に欲しいものもないのに一人で購買を徘徊していた思い出があります。意外と時間潰せますし、目立たないのでおすすめです。

学生相談所

上二つに比べると少しハードルが高いですし、裏技(?)かもしれません。大学ぼっち当時、一身上の理由で学生相談所を利用していた時の話ですが、相談所を利用している学生だけが使えるちょっとした休憩スペースみたいなのがあったんですよね。当時はコロナもなかったので飲食も自由で、昼休みに購買で買った弁当を食べるのに使ったりしてました。大学によってはこういったスペースがないかもしれませんが、ちょっとした悩みでも信頼できるプロに聞いてもらうとそれだけで楽になったりするものです。大学ぼっちの皆さんは遠慮せずに利用しても良いんじゃないかと思います1

友達を選ぶ

ビジネス友達であってもいれば良いというものではないと思います。振り返れば、ダメ人間とつるんでいて共倒れした同級生もちらほらいました。私がいた大学の理系学生は、基本的におとなしく真面目ですが、関わりを持つなら信頼できる人間か、必要最低限の勤勉さがあるかなど確かめておいたほうが良いと思います。ただのビジネスパートナーなら切るのも簡単ではありますけどね。。少なくとも平気で留年するような人間とつるむなら、栄光ある孤立を選びましょう。ゼロはマイナスよりマシです。

ガチでマジのぼっち君へ

大学どころか友達が本当に一人もいない、という人に対しては私は何もアドバイスできません。少なくとも地元には友達がいた私でさえ、長期間人と話さない学生生活は気が狂いました。メンタルヘルス上大問題なので、精神がぶっ壊れる前に学生相談所に行くなり心療内科に駆け込むなり休学するなりを強くお勧めします。孤独を甘く見ない方がいいですよ、マジで。

長くなりましたが

いかがでしたか?無責任な言い方ですが、望まず大学ぼっちになってしまった学部生の皆さん、1・2年(回)生ならまだなんとでもなると思いますよ。ぼっち生活を満喫すると言うのもそれはそれでアリだと思います。

残念ながら、3年(回)生以降の中堅大学ぼっちにもなるとよほどのことがなければ、友達ができることはないでしょう。それでも大学というある意味特殊な社会を生き抜いていくことは十分に可能です。詳しくは次の記事(研究室・院生編)を読んでください。

  1. 利用することで人から噂されたり後ろ指を指されることもありません。なぜなら大学ぼっち君は誰にも認知すらされていないからです

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