パリは燃えているか?-Inori Minase LIVE TOUR 2024 heart bookmark 感想 –
スクラップアート
アニタイ曲、幕間映像明けのトップバッターになりがち説、あると思います。昨年のSCRAP ARTツアーのセトリトップバッター1が進化して再び神戸ワールド記念ホールへと帰ってきました。あの時のような演出の派手さはないものの、(兵庫公演ですら)去年より歌唱に余裕が感じられました。ちょうど1年前、ワールド記念ホールで初披露された際には曲順も相まって、会場の盛り上がりがぎこちなく、ただただ圧倒されてしまったような記憶があります。そして1年後、オタク側も一皮むけて帰ってきた結果、盛り上がりはこの日最高潮を観測したかもしれません2。
フードでかなり顔が隠れていた去年と比べると、いのりさんの表情が見やすかった点は大きな違いかもしれませんね。水瀬いのりの表現力、凄まじい。
言ってる人いないけど、特筆すべきは兵庫公演でのふっふーさんかな。ボルテージが上がってたのか、なんかテンポが速かった気が…! 暴走といってしまうと語弊があるけど3、ライブを盛り上げようとする熱意みたいなのが伝わってきて胸が熱くなりました。跳びポもしっかり決まったのでヨシ!
アイオライト
同じアニメのタイアップ曲を幕間映像の後に続ける、という形式が固まってきたと思っていいのかしら4。いのりちゃんが、ラスサビの跳びポを煽ってきたのが印象的でした(当然跳んだ)。
MC3
幕間映像に触れつつフランスロケの感想や、ご当地ネタ(神戸牛食べてないなど)、キンスパ5の思い出話などされていました。ライブMC特有の気負った雰囲気はなく、年々MCがリラックスした雰囲気になってきていると感じるのは私だけでしょうか。なんだか、メロフラっぽくなってきてライブなのに妙な安心感を覚えたのでした。
八月のスーベニア
神戸は9月でしたが、今年は残暑どころか8月同等の暑さだったので季節にピッタリだと思いました。「失った君」というテーマ6や、神戸という地から震災を思い出してしまったせいもあり胸に迫るものがありました。glow ツアーでの初披露時は、意識的に最後のブレスを入れていましたが、今回はCD音源と同様の自然な感じでした。
星屑のコントレイル
会場がしっとりしてきたところで、一気に会場が熱を帯びました。クズエピソードならたくさんあるので、メロフラのコーナー、復活しませんでしょうか。
これもラスサビ跳びポをしっかり煽ってきたなぁ。
Starry Wish
星つながりでスタリ。CD音源の歌い方と昔あったとかいう家虎は見る影もなくなりました。昔の力いっぱい振り絞るような発声は見られず、余裕がある印象を受けました。私は Starlight Museum の方が好きですが、コントレイルとのつなぎを考えるとスタリかな~って感じですね。glow 以来なので2年ぶり、代表曲の一つということもあり根強い人気がありますね。
スーパーすまりタイムあったと思うけどあんま覚えてないです、ごめんなさい。
Interlude
毎年恒例、クソデカ前奏タイムです。特にすまり、にゃんちーがフィーチャーされていて、ここだけ切り取ったらウィーンの路上音楽隊みたいな感じでお洒落極まってましたね7。すまりの歌うようなヴァイオリンは、流石プロだなぁと思いながら音色に圧倒されておりました8。すまりのリサイタル来たかと思ったもん。燈篭光柱への繋ぎも今でも思い出すと鳥肌がでるほど素晴らしかったです。
燈篭光柱
これを聴きに来たと言っていいほど楽しみにしてました、マジで。大道具の行燈風の街灯がパッと灯る演出の憎さたるや…
正直なことを言えば、ノリ方が分からなかった、というのがオタクの感想ではないでしょうか。YDの作曲センスが天才すぎて、オタクの感受性を完全に凌駕してしまったというか。兵庫公演に関してはいのりちゃん自体のお声のコンディションが良いとは言えなかった気がしますが、あれだけの人数がいる割りにはオタクの声が小さくて興醒めしてしまった9自分がここにいます…
続く愛知公演<千葉公演という感じで、徐々に盛り上がりも増して進化していきました。後半ではバングルライトも優しい黄色に点灯し、無数の燈篭が会場を埋め尽くす美しい光景でした。
ラララララララー ラララララー ラララララー…ららアリーナに響き渡ったオタクの残響を今も忘れません10。
My Graffiti
前回は町民集会2023で聴いた記憶。いのり楽曲の個人的トップ10に確実に入るので、セトリ入りして嬉しかったですね。間奏ではすまりのヴァイオリン11が大活躍。生ヴァイオリン伴奏付きは格別でした。
兵庫・愛知公演での歌唱は、本調子ではないせいか安定感の面でやや心配になりましたが12、千葉公演1日目の歌唱はCD超えてて流石や。。。となっておりました。カラオケとかで歌うと分かるんですが、音程取るのが難しい曲13なので難なく歌い上げちゃういのり町長の歌唱力はバケモノです。
なお、バングルライトはカラフルに点灯。十人十色の色鉛筆ってか!分かってるぅ~
いのりちゃんが真っ白なキャンバスに描く落書き(Graffiti)、しかと見届けていきたいものです( ˘ω˘ )
心つかまえて
良曲なのに何とも影が薄い『心つかまえて』。「みんなのうた」で流れてそうな癖のないバラードで、悪く言えば個性が無く聴こえてしまうのかもしれません。でも、私が『glow』アルバムから1曲だけ選べと言われたら、これか『Melty Night』か、というくらいに好きなんですよね。アルバムの中で言うと一番日常に寄り添ってる気がするけどどうだろう。聴いてると昔住んでた町とか思い出します。
曲の感想はさておき、日替わりでもセトリ入りしたのは嬉しかったです。音響の優れたららアリーナでかついのりちゃんのコンディションもいい状態で聴けたのは大きすぎた。千葉2日目は歌ってないそうなので、円盤に残らないのが本当にもったいないです。ちなみにこの曲のヴァイオリンってどんな感じでしたっけ、分かる方こっそり教えてください。
glow
クソデカメッセージのバラードにして、 4th アルバムの表題曲。ライブのコンセプト的に来るだろうなとは思ってたけど、glowツアーからさらに進化しててビビりました。マイグラで描いた人生の軌跡、未来への希望が、glow で叶って実を結んでやわらかく光り輝きながら、アーティスト活動10周年目へ、というストーリーが見えましたね。とにかくglowのメッセージ性を身体に染み込ませるがごとく、ペンラを振る腕を止め、終始うなずきながら14溢れ出る感情にヒタヒタになっておりました。ラスサビの跳びポで脚に入る力も、思わず強くなりました。
glowに関しては歌いやすい曲調ですし、公演ごとの聴こえ方の差はあまり感じられませんでした(が、千葉が一番良かった)。
会場一面のバングルライトは黄色に染まっていた記憶です。
MC4
heart bookmarkアルバムのコンセプトや今回の「じめじめセトリ」でのライブが、声優アーティストとしてチャレンジングな試みであることは、やはり本人も認識されているようでした。そのうえで、あえて周囲の期待に添うのではなく15、自分が打ち出したい方向性をアーティスト活動に落とし込んでみたかった、そして得られた充実感や達成感に気づかされた、というようなことを言っていました(かなり意訳)。
オタクはデビュー10周年をやたら重要視するので(それが悪いわけではないですが)、新しい表現や予想斜め上の試みは、10th anniversary live ではやりづらい気はします。そう考えると9年目のライブツアーでそれを実践したことはとても理にかなっているように感じます。
結果的に、heart bookmark アルバム・ツアーはglowほどではないにしろ、オタクの間で肯定派と否定派で意見が二分されている印象があります16。しかし、水瀬いのりさんがやろうとしていることは、おそらくこれまで声優アーティストが誰一人として成しえなかったことであり、もはや新しい音楽ジャンル(あるいはライブ形態)の開拓に近いんじゃないかなぁと思ってますが、言い過ぎですかね。そうだとすれば、やはりその過程で脱落するファンが出てくることさえも、予想通りなのかもしれません。従来の延長線上を望んでいたオタクを完全に切り捨てる方向には進まないでしょうし、来年も引き続きvoivoiできる曲を歌ってくれると思います。heart bookmark ツアーを以って、いのりちゃんと方向性が合わないと見限るのはまだまだ早計だと思います17。
heart bookmark
ライブ参戦前はM1かなとか思ってたら普通にトリでした。バングルライトもキラキラしていて、この曲が最も”世間一般でいうところのライブ”に来た感がありました。歌詞はゴリゴリいのり節だけど、軽やかな曲調でスッと入ってくるというか取っつきやすさありますよね(?)。
ラストの We are all right のアウトロが引き伸ばされて、その間にいのりちゃんが歌いながら自撮り棒で会場といのりバンドの写真を撮るという謎コーナーがありました。この形式は初めて見ました18。
自撮り棒持ってるので仕方ない気がしますが、写真の撮り方がワンパターンとか言ってたオタク、まちの治安維持法により粛清されたらしいです。
僕らだけの鼓動
今年は去年より予算削減された19フレンチスタイルくらりトロッコでした。アリーナど真ん中だったので正直何も面白くはないのですが、双眼鏡で関係者席と思しき場所を探したり、ステージ上のいのりバンドを観てました。glow と heart bookmark の親和性が高いのか、glowアルバムの曲がやっぱり多めでしたね。
うちわ問題がツイッターでちょっとだけ炎上していたけど、本人は何とも思ってなさそうなのでやりたい人は気にせずやればいいと思いますけどね。ただ、トロッコから遠い席だとつまんないですけどね。
笑顔が似合う日
めっちゃくちゃ久しぶりな気がしたけど、調べたら前回が町民集会2021おかわりだったので、やっぱり久しぶりだった。イントロ明るいのに、Aメロの歌詞結構暗めなのがすこすこのすこです。
兵庫はトロッコ上でのファンサがかなり大変そうでしたね、お疲れ様でした。毎回思うけど脳の処理能力どうなってるの?いのり、インテル入ってるでしょ。
トロッコ曲だと歌に集中ってわけにはいかなくなるので、正直好きな曲が来ちゃうと残念な気持ちになっている自分がいる
MC5
ファミリアのヘアピンの話とか、各公演ですべて異なるヘアアクセサリーの話をしていたかな。案の定、この後ファミリアからくまちゃんヘアピンが枯れたらしい。
愛知はぴよりんで、千葉1は浦安のネズミ型カチューシャだったかな20。
MELODY FLAG
ハロホラの時はコロナ禍真っただ中で声出しできなかったので、本当にアツい選曲でした。メロフラ(ラジオ)のテーマ曲なのでイントロが流れた瞬間、実家のような安心感。でも安心しきってたら2番以降のクソデカメッセージと、サビ2 後の転調Bメロ21にコテンパンにされるので注意です。9年目のライブのラストがメロフラ、これはオタクに刺さりまくりでした。視覚的にもサビのペンラワイパーが綺麗で、一体感を感じられるいのり楽曲の二大巨頭の一つですね22。
「ここで」待ち合わせ、の時、ステージを指さしていた気がする23。色々な意味で、10年目もどこかのライブ会場で待ち合わせできることを願ってやみません。
『笑顔が似合う日』→『MELODY FLAG』でメロフラ初期のED→OPになってることに今気づきました。たまたま?
- 兵庫公演は予想外にオタクがおとなしくて拍子抜けしたけど
- 兵庫はバンドといのりちゃんで若干息が合ってない部分もあったけど、愛知・千葉公演ではしっかり仕上げてきた印象です
- glow ではハロホラ→REAL-EYES でした
- 延期の件、まだ水に流してないですからね~ベルーナのチケット握ってたけど延期で申し込むのやめちゃったオタクです
- 諸説あり
- ウィーン行ったことないけど
- ソロヴァイオリン奏者になるのがどれだけ大変なことか、私には想像にも及びません
- 初日公演なので仕方ないことは理解しています。昨年のSAツアーでM1だった『スクラップアート』も似たような感じでしたが、あの曲は音圧がデカいのでオタクの盛り上がりがかき消されて気になりませんでした。
- やっぱり、雷はヤヴァイ。
- ヴァイオリンといったらマイグラかトラエタ(TRUST IN ETERNITY)ですよね。
- 聞こえ方には個人差があります
- ですよね?
- 不審
- 長年推してきたオタクにはセンシティブな内容なので一応補足。水瀬いのりさんが自らの意向を殺し、周囲の期待に従ってのみ活動してきたと見ているわけではなく、過去さまざまなインタビューやメロフラで彼女が吐露した内容から察するに、(特にハロホラツアーまでは)期待に応えなければというプレッシャーを多かれ少なかれ抱えながら活動してきた、という前提で言ってます
- 千葉公演については両日共に絶賛する声が圧倒的多数ですし、私もそう思います
- といいつつ、裏で他の女性声優のライブ行きまくってたのはひみつです。別の世界を知ることで本命の良さがより分かるので(言い訳)
- アンコールのMCなどの時間でカメラマンが写真撮影する形式が多いですよね、大抵クソ画質&クソ席で豆粒になってるので変顔してることが多いです
- バングルライトでお金なくなったのかな?
- やっぱり私物だった
- あってる?
- もう一方は言わずもがなharmony ribbonです
- 記憶違いかも